ほとんど接する機会のない『ヤブ医者』は、受診することが無いので放置でもオッケーです。
『ヤブ医者』を受診するのは、時間とお金の無駄です。時間とお金を無駄にして、さらにコミュニケーションが取れないので、不快な思いをします。加え、『病気の見落とし』は喰らうし、『不要、過剰な血液検査』、『ビタミン剤の注射や点滴』で無意味に痛い思いをするし、一体、『ヤブ医者』という存在は、どれだけ『患者さん』に対して負の影響があるのだろう?と深く悩むほどに害悪な存在です。
●受診をすることで、お金、時間を無駄にする。
●話を聞かない、偉そう、相談できない、怒鳴られる、怒られるなど、不快な思いをする。
●無意味、過剰な血液検査、注射などで、痛い思いをする。
●病気を見落とす。治療を間違う。健康被害を被る。
ここまでの劣悪な『ヤブ医者』は、随分と少なくなりました。こういう『ヤブ医者』が院長を務める『ヤブ医者クリニック』は、基本、『閑古鳥クリニック』なので、『かかりつけ患者さん』は激レアです。近隣にまで悪評が広まっているので、経営状態もかなり悪いです。
大体、『看護師さん』が一人、午前中だけ居る、とかで、受付業務までも兼務させられている悲惨な状況ですが、その『看護師さん』も60歳以上のことが多く、転職する気もないようです。おそらく、『ヤブ医者クリニック』の閉院とともに引退するのだと思われます。
近隣に、50歳前後の『ヤブ医者』が院長を務める『ヤブ医者クリニック』が2件あります。『皮膚科』と『眼科』です。この2件は、4〜5年に1回、職員さんが『一斉退職』する『ハラスメントクリニック』です。『眼科』が前回の『一斉退職』から5年近く経つので、そろそろ『一斉退職』が起こる時期です。
(院長が怒鳴り散らす、患者さんに冷たい、人として信用できない、ってのが『一斉退職』の理由ですが、関わりたくないので、医師会に相談が入らない限り、接しないようにしています。)
こういう『閑古鳥クリニック』を受診する『患者さん』って、一体、どんな『患者さん』なのか?調べてみたのですが、
●『閑古鳥クリニック』の近隣に住んでいて、『ヤブ医者院長』と昔からの付き合いで通院している。
●『閑古鳥クリニック』の『ヤブ医者院長』の親戚、縁戚。小、中学校の同級生など。
●『閑古鳥クリニック』の『ヤブ医者院長』が嘱託医として働く『老健施設』の入所者。
●『閑古鳥クリニック』の『ヤブ医者院長』が産業医を務める会社の社員。
しかし、『閑古鳥クリニック』の『ヤブ医者』だけあって、産業医契約を打ち切られたり、『老健施設』の嘱託医を断られたりして、没落スピードが加速しています。このタイプの『ヤブ医者』って、60歳以上(下手したら80歳前後)のことが多いので、将来的には閉院するのだと思います。
このタイプの『閑古鳥クリニック』の『ヤブ医者』に診察を受けることは殆どないので、安心して良いと思います。田舎、郊外で、没落していて、見る影もありませんから。。。接点もないでしょう。
問題は、繁盛している『ヤブ医者』。こいつが一番、危険です。
一番危険なのは、そこそこ繁盛している、もしくは繁盛している『ヤブ医者クリニック』です。やたら開業年数が長く、クリニック以外での診療経験が無い場合、結構、危険な『ヤブ医者』に成長していることがあります。
●繁盛しているので、患者さんの話をしっかりと聞かない。
●繁盛しているのは、自分の医者としての能力が高いからだ、と勘違いしている。
●忙しそうに診療しているので、相談しにくい。
●流れ作業になっていて、既に診療が医療行為ではなくなっている。
●医療がマンネリ化し、患者さん、医療に対する理念、熱意が消えている。
●診察能力以上に『かかりつけ患者さん』が増えてしまい、『患者さん』個々の病状を把握できていない。
●結構な頻度で病気を見逃しているが、患者さんの数、評判、経営の良さで隠されている。誤魔化されている。
かなり進行した肺癌や心臓病を見落として、『かかりつけ患者さん』や『患者さんのご家族』が、『こんなになるまで、なんで分からなかったんだ』、『検査をすれば、もう少し早く分かったんじゃないか?』、『見落としじゃないか?』って、不審に思うことが多々、あるはずです。
しかし、繁盛しているクリニックの先生には、『評判』と『近隣住民』、大勢の『かかりつけ患者さん』という味方が居るので、『頑張っている先生だから、止めときなさい。』、『あの先生の悪口を言うのは止めてくれ』、『あの先生は、そういう先生じゃない』って、見落としを喰らった『患者さん』、『患者さんのご家族』が逆に責められることって、珍しいことではないです。
●『医療ミス』や『病気の見落とし』で辛い思いをしているのは、『患者さん』や『患者さんのご家族』なのですが、地域全体で『ヤブ医者クリニック盲信状態』に陥っています。
また、仮に癌、心臓病、膠原病などの見落としがあっても、家族、親戚、近隣住民の方までが『かかりつけ患者さん』であるため、『揉めたり、文句を言うと、後が困る』って、もう、何が何だか分からない状況も多いです。
近隣住民、『かかりつけ患者さん』のネットワークが、逆に繁盛している『ヤブ医者』を『のさばらせている』大きな要因です。
正直、患者さんの紹介を受けたり、二番目、三番目に診察すると、
◎これは、この先生の診断は間違っていないし、自分が診ても同じように診断、治療するだろう。
って思うことも多いですし、逆に、
●これは、流石に問題だよな。どうしてキチンと診察、検査をしないのか?
●これは、見落としと言われても仕方がない。なぜ、キチンと診断しないのか?早く紹介しないのか?
まさに『白』と『黒』です。医者なら明らかに分かっているはずです。
◎もう少し早く紹介して欲しい、検査して欲しいと感じる病気。(患者さんによっては、紹介や診断が遅れた止むを得ない理由があるかもしれないのですが、『遅すぎるだろ』って感じた経験を元に記載しています。)
1)関節リウマチ、多発筋痛症、シェーグレン症候群、エリテマトーデスなどの膠原病
→関節痛、筋肉痛、体重減少、紅斑、唾液分泌低下など、症状を把握すれば、診断は難しくありません。せめて、毎月、体重くらいは測定したほうが良いです。
2)心臓弁膜症、慢性心房細動、発作性心房細動、心不全などの心臓病
→心雑音は、聴診すれば分かるので、弁膜症の緊急手術、即入院になる前に紹介して欲しい。(僧帽弁腱索断裂による急性の弁膜症は仕方がないです。予想できないので。)
→『NT-proBNP』を血液検査で定期的に測定することで、心不全の有無ぐらいは診断できるはずです。
→心筋梗塞、脳梗塞などの急性疾患は、予測することは不可能なので、高血圧、コレステロールの治療を徹底する、糖尿病の患者さんは、血糖コントロールをしっかり行う、という点で頑張ります。(起こし易いか?ってのは分かります。)
3)バセドウ病、慢性甲状腺炎、甲状腺機能低下症などの甲状腺疾患
→血液検査で『TSH』、『FT』の甲状腺項目を入れるだけで診断できるし、症状、頚部の甲状腺腫大を見逃さないで欲しい。
4)肺癌、慢性閉塞性肺疾患、結核などの呼吸器疾患
→胸部レントゲンは、患者さんが拒否しない限り、1年に1回は撮るべきと思います。喫煙歴(過去、現在問わず)が有れば尚更です。(会社検診でレントゲンを撮っているのであれば、患者さんのご要望に応じてでも可)
5)B型肝炎、C型肝炎、ピロリ菌感染症などの感染症
→自費検査や、肝炎ウィルス検査(無料検診)など、費用にバラツキはありますが、患者さんに説明して検査を勧めるべきです。
6)脳動脈瘤、脳腫瘍
→なるべく、1〜3年に 1回の頭部MRI検査を勧めて、脳動脈瘤、脳腫瘍を見つける努力をした方が良いです。(患者さんが検査を拒否したら仕方ないのですが。。。)
7)腎臓病
→血液検査、検尿検査で腎機能を見るのは当たり前なので、透析寸前まで放置して、いきなり紹介するのはやめてほしいです。マグネシウム製剤(便秘薬)、メトホルミン製剤(糖尿病治療薬)は、腎不全を悪化させるので、処方しないでほしいです。
◉『経済的な事情』や、『会社検診で検査を受けているので、いいです』って、検査を拒否された患者さん関しては、無理に検査を勧めないほうがよいです。その旨をカルテに記載して、通常の診療を行えば良いだけのことです。検査を受ける、受けないは、患者さんの自由ですから。。。
◉検査が好きな患者さんは少ないですが、極端に検査が苦手な患者さんも居られますので、検査を無理強いしない方が良いです。
(→トラブルを避けるため、具体的に勧めた検査につき、検査を勧めた理由を含め、『〇〇病の疑いがあり、▲▲検査を勧めたが、経済的事情で検査を拒否された』、『〇〇病のリスクが高く、▲▲検査を勧めたが、忙しいので、との理由で検査を拒否された』とカルテに記載ましょう。)
◉経験からですが、会社検診の胸部レントゲンの肺癌発見の精度は高くないです。更に、毎年、同じ先生がレントゲンを見る保証は無いですし、毎年のレントゲンを比較して細かい変化を見つけようと努力していることも少ないです。実際、『会社検診を毎年、受けていて、いきなりステージIVの肺癌だった患者さん』を数例、経験しています。
→毎日20~30本の喫煙歴のある高血圧の患者さん、50歳代の男性。胸部レントゲン検査を勧めていたのですが、会社検診を受けている、とのことで当院での胸部レントゲン検査を受けていなかった。『呼吸苦』が出現し、胸のレントゲンを撮影して、『進行した肺癌』が分かりました。(同様のケースを数例、経験しています。)
→喫煙歴があれば、年に1回の胸部レントゲン検査と、低線量胸部CT検査まで行えば、肺癌を早期に発見できるのではないか?と日々、考えています。
医者でもあり、経営者でもあるので、当然、トラブルを避けたい、との気持ちがあります。『会社検診で胸部レントゲン検査を行なっており、当院でのレントゲン検査は拒否され、レントゲン撮影は初回です。』と大学への紹介状に記載いたしました。皆さん、お亡くなりになられましたが、ご家族から文句を言われたことはありません。(文句を言われていないのは、たまたまかもしれませんので、なるべく検査を勧めますし、カルテにも検査を行わなかった理由を記載するように努力しています。)
◉流石に厳しい。早期に発見、治療は難しいな、と感じた疾患。
1)膵臓癌、胆管癌、急性白血病などの疾患。
→膵癌のステージ1を数例、経験しています。胆石を持っている患者さんだったので、気軽な気持ちでCT検査をしたら、たまたま、ステージ1の膵癌が見つかり、手術しました。90歳代の女性。
→アミラーゼが上昇していて、『慢性膵炎』かな?って思って、エコー検査、CT検査をしたら、ステージ1の膵癌でした。80歳代の女性。ただ、アミラーゼが上昇したり、血糖が上昇して膵癌のステージ1って珍しいので、基本、膵癌の早期発見は難しいです。
肝内胆管癌とか胆嚢癌に関しても、毎年、腹部エコーを行なっていても早期発見は難しく、さらに厄介なことに、予後が悪いので、患者さんにとっても、医者にとっても、辛い病気です。
2)急性心筋梗塞、大動脈解離などの急性疾患。
急性心筋梗塞は、心臓を栄養している冠動脈が詰まって起こるのですが、急性心筋梗塞の患者さんの60%の方は、狭いところが詰まるのですが、40%の方は、狭くない血管が突然に詰まるので、予測が難しいです。大動脈解離に関しても、血管の内面が剥がれる悲惨な病気なのですが、いつ、剥がれるか?予測が難しいです。
→敢えて言うなら、急性心筋梗塞、大動脈解離を起こさないように、血圧、コレステロール、血糖、中性脂肪、尿酸などのリスクファクターをガンガンに下げておくことです。
→これって、患者さんによって受け止め方が相当に違うので、『先生がそこまで言うなら、薬を飲みます』っていう患者さんから、『薬漬けになるので嫌だ』、『薬代もバカにならない』って言う患者さんまで、多種多様です。
→予防のため、丁寧に分かり易く説明しても、『薬を飲まない』、『薬を忘れる』患者さんは一定数、居られます。医者として、日々、内服による予防効果、科学的根拠につき、丁寧な説明を続けるしかありません。
→飲む、飲まない、は患者さんの決めることですし、自由ですから。。。
医師会の役員をしているからって信用できない。
『医師会の役員』をしているって、威張っている医者、偉そうな医者って、結構、居るのですが、『そんな役職、屁のツッパリにもなりません。』
●医師会の役員になる医者
『医師会の役員』の入口って、『医師会の理事』ですが、誰が選ぶのか?って、誰も知らないし、知りたくもないでしょう。
●地域によって違いますが、『医師会の理事』になる前に、所属医師会の『医師会長』から『理事就任の打診』があります。
1)医師会の役員になっても、揉めたり、不和の原因とならない先生
2)病院、クリニックの経営が安定している先生
3)医師会活動に協力的な先生(学校健診、ワクチン接種、救急、発熱外来出務とか。)
4)将来、医師会活動の牽引を期待される先生
こういう条件で『医師会の理事』就任依頼があり、社団法人である医師会の『社内総会』で『理事就任』が決定します。
その後、理事の仕事ぶりで、『専務理事』、『副会長』、『会長』と昇進するのですが、この話は長くなるので省略致します。
結局、『医師会の役員』に就任する条件には、『医者としての能力』は含まれていません。
●経営が良いクリニックの院長であるから、『医者としての能力』が高いわけではない。
『医師会の役員』に就任される先生は、基本、クリニックの経営が安定している、開業年数が長い、民間病院の院長、勤務医の先生などで、医師会活動に協力的であること、などが前提です。また、『新規開業』の先生よりも『継承』された先生の方が多いです。
残念ながら、『医師会の役員』=『臨床医としての能力が高い』ではありません。
『医師会の役員』の先生のクリニックだから大丈夫、というわけではありません。ただ、医師会の役員になると、『コロナ感染症対策』、『保険診療対策』、『医療訴訟解決』、『学校保健』、『小児健診業務』などを行うので、それなりの知識が無いと務まりませんし、行政との会議も多いですので、交渉も増えます。
これって、『臨床医としての能力』というよりは、『官僚』、『政治家』っぽい能力が問われるので、『医師会の役員』にだけは絶対に成らないって先生も多いです。
『医師会の役員』の先生のクリニックは、繁盛していることが多いですが、『臨床医としての能力が高く』て繁盛している先生は、そこまで多くないので、そのことは常に心に置いておいてください。
どうすれば、良い医者にかかることができるのか?
医者も経営者ですから、一人でも多くの患者さんを診たいと願っているはずです。ただ、人間ですので、残念な面も多いです。
●面倒臭い患者さんは診たくない。(話が長い。頻繁に来院する。診察費用について細かいなど。)
●往診はしない。診察時間を短く、検査を沢山して効率よく稼ぎたい。
●クドクドと文句を言う、医学知識をひけらかす、何度も説明を求める、などの家族の居る患者さんは診たくない。
●処方日数、処方内容に注文を付ける(要望なのですが)患者さんは診たくない。
こういう先生が多いです。分からないでもないですが、医療を行なっていると、手間がかかることや、在宅診療で休日、夜間を拘束されることもあります。話の長い患者さんや、ご家族に医療従事者がおられる患者さんもおられます。
別に、正しい医療を行なっていれば敬遠することはないですし、実際、ブラックは、患者さんの娘さん(看護師さん)に注意したことが結構、あります。
●『あなたが求めていることを、あなたが務めている病院で行っている先生は居るのですか?』
→毎日、服薬管理を確認する。携帯電話で頻繁に病状を確認する、など。
→日本の定めている医療制度で、かかりつけ医が此処まで行うのは、医療ではないですけど。。。
●『もし、倒れた時、責任を取れるのですか?』って言われますが、90歳代の患者さんが倒れた時、責任を取れる医療従事者は居るのですか?脳梗塞、心臓病など、急な疾患の発症を予測し、責任を取っている医師、看護師さんがおられるなら、教えてください。
一定の割合で非常識な人間がいるので、言うことは言わないと、許容されたと勘違いします。
ただ、大多数の看護師さん、医者は、良識のあるプロですので、『臨床能力が高く』、『人間性に優れている』先生を知っています。そういう先生のクリニック、病院は、患者さんが非常に多く、宣伝しなくても患者さんが集まっているので、『医師会の役員』には成りませんし、派手に宣伝広告を出していない先生が多いです。
看護師さん、先生に、『信用できる先生を教えてください。』って頼み込むと、地域に1〜2人居る『素晴らしい先生』を紹介してくれます。
経験上、自分が病気になった時、この先生に見てほしいな、って思った先生は、『25年間で4〜5人』しか居ません。多いのか、少ないのかは不明ですが、『信用できる先生』って、『決して妥協しない』、『丁寧で優しい』、『医者として努力を欠かさない』、『患者さんのために自らを犠牲にできる』ってのが揃ってることなので、そうそう、居るものではありません。