患者家族のクリニックでの非常識な行動 具体例

患者さんのご家族で、『医療従事者』の方の一部に失礼な人がいる。

患者さん』のご家族の中に『医療従事者』が居て、結構、失礼な態度、言動が見受けられます。

医療従事者』にも、『看護師さん』、『介護関連の方』、『ケアマネージャーさん』など様々です。

→失礼な言動をとる方は、経験上、『看護師さん』が多いです。医療現場の『ど真ん中』に居るからでしょうか?

医療従事者』であっても、『患者さんのご家族』に変わりありません。

むしろ、医者は『医療従事者』のご家族に対して、治療経過、病状に対しての明確な理解を期待します。

治療サイドに立ってほしい、『医者』の味方をしてほしい、とは全く思っていません。

専門用語』を使用せず、『患者さん』に説明しているので、その説明を更に分かりやすく伝達したり、患者さんに伝えてくれる、と期待しているだけです。

医者』に専門的な要求、説明、治療の根拠を詰め寄る『医療従事者』のご家族が居られます。

患者さん』のご家族に『医療従事者』の方が居ても、居なくても、丁寧、真摯な説明には変わりありません。

ご家族の中での存在感を『アピールしたいのではないか?』、『いきなり、専門用語で医師に質問攻撃する』方が居ます。

医療ミス』を隠しているわけではないし、後ろめたいことはないので、節度を持った言動をとってほしい。

20年間、ご夫婦を診察してきて、いきなり遠方から『看護師さん』の姪がやってきて、『キーパーソン』と名乗る。

キーパーソン』というのは、日々の生活、通院、診療の際、患者さんのご家族の意思決定、経過説明、今後の治療計画の際に、正に『鍵』となる方を『キーパーソン』と呼ぶ。

20年間、会ったこともなければ、来院したこともなく、存在すら知らない。『医療従事者』というだけで『キーパーソン』と名乗る。しかも遠方に在住。意味不明です。

失礼な態度をとる『看護師さん』の具体例 1)

●80歳代男性。糖尿病歴20年。大腸癌ステージIV。

20年間、ご夫婦で通院中。HbA1c:7.8%、血圧130/70mmHg前後。飲酒あり。喫煙あり。

内服薬は切れたことはない。血液検査は、4ヶ月に1回程度。

糖尿病歴、飲酒、喫煙歴が長く、大腸癌、胃癌のリスクが高いため、内視鏡検査を勧めるも拒否。

9年前、検便検査で出血反応があり、内視鏡検査を勧めるも拒否。

血液検査で腫瘍マーカーCEAが8.0ng/ml(正常は、5.0ng/ml以下)と上昇。

診察の度、数度にわたって、内視鏡検査の必要性、大腸癌の可能性について説明。

⚫︎奥さまが頑張って説得。体調が悪く、酒が飲めなくなって、ようやく検査を了承。

結果、大腸癌、肝転移あり。大腸癌ステージIVの診断。

原発巣の大腸癌を切除し、肝転移に対しては化学療法を行う方針。

ご主人が『外科医』、自らは『看護師』である姪が登場。

新幹線1時間以上の距離に在住。20年間、存在も知らなかった方。

『今後は、私がキーパーソンですから、よろしく』

⚫︎『そもそも、大腸癌ステージIVになるまで、わからなかったのか?』

ご本人が検査を拒否されて、今に至っています。

検便検査が陽性でも検査を拒否されました。腫瘍マーカーが上昇し始めても検査を拒否されました。

体調が悪く、酒が飲めなくなって、奥様が拝み倒して、やっと、検査を受けられた状況です。

⚫︎腫瘍マーカーCEAは、どれくらいですか?今までの値は?

カルテを手にして、ペラペラとめくり始める。

腫瘍マーカーCEAとか、AFPとか、測定するのは義務はないけど、測定しているのだけども。。。)

(カルテは患者さんのものではあるけど、医療機関が保管しているわけで、診察中に横から取り上げて捲る?普通?)

患者さんの家族というよりは、自分の主人が医者で、自分は『看護師』、『キーパーソン』と強烈に前のめり。

自分の旦那が同じことされたら、『失礼な奴やなぁ』と思わないのであろうか?

看護師さん』は同業者なので、『医者』としては、冷静な病状判断と患者さんの理解を助けてくれるものと期待していたが、全く期待外れ。

HbA1c:7.8%は、コントロールが悪いですよね?って言うけど、80歳後半だと、ガイドライン改定で許容範囲なんだけど。。。

自分がされたら嫌なこと、自分の家族がされたら嫌なことをしないようにしてほしいです。

患者さん』のため、というより、叔父さん、叔母さんの前で、自分の知識、立場をひけらかしているようにしか感じなかった。

ごく一部の『看護師さん』に、勘違いした方が居ます。『医療ミス』ではないし、丁寧な医療を尽くしているので、せめて『礼儀』、『節度』を守ってほしい。

医療ミス』があれば、隠すつもりはないし、正々堂々と医療を行っています。カルテもしっかり記載しています。

カルテを横から取り上げて、検査結果をめくったり、カルテをジロジロと読んだり、よくやるなって呆れています。

自分がそういう環境で働いているから、疑い深いのか?知りませんけど、こういう方、稀に居ます。

ごく一部の『看護師さん』のせいで、『医療従事者』の方、全体が変な目で見られるので迷惑です。

このような態度を取ると、怒る先生も居られるので、気をつけたほうが良いです。

『輸液セット』を融通しろ、とゴネる『看護師さん』

●70歳代、男性。脳梗塞後遺症、右半身麻痺。胃癌が見つかり手術。ステージII

大学病院』から当院に紹介になった。初診時、右半身麻痺は固定。高血圧、脳梗塞の再発予防。

通所リハビリテーションを頑張っていたが、筋力低下、うつ症状が出現。

ピロリ菌保菌、内視鏡検査で早癌が見つかった。

大学病院』に紹介し、胃の部分切除をおこなった。

術後、うつ症状、認知機能が低下し、寝たり起きたりの生活となった。

⚫︎娘さんは、車で30分程度の『内科クリニック』に勤める『看護師さん』であった。

⚫︎食事が入らず、寝たきり状態となり、奥さま、娘さんの依頼で『在宅訪問診療(往診)』をおこなった。

『脱水』、『るいそう(栄養不足)』であり、『輸液』、『栄養補助剤』を開始。

医師会』の『訪問看護センター』を利用し、輸液をおこなっていた。

娘さんが、『看護師である自分で点滴をするので、輸液、輸液キットをください』と言い始める。

娘さんは、当院に勤務しているわけではないし、輸液、輸液キットなどは渡せない、と説明。

どうしても貸してもらえないのか?と渋る。

なぜ、輸液、輸液セット、注射器、針などを貸し出す必要があるのか?医療器具であり、廃棄の問題や、紛失した場合に責任問題に発展する。

娘さん、『自分が信用できないのか?』と言い始める。

信用していないわけではないが、部外者に医療器具、注射器などを渡すことは違法行為である。

訪問看護センター』を利用しているので、輸液管理は『訪問看護センター』経由の『医療行為』である。

どうしても輸液、輸液セット、注射器、針などを使用したいのであれば、娘さんの勤めている『内科クリニック』にお願いして、『在宅訪問診療』、『輸液』などの医療行為を行ってもらってはどうか?

患者さんは、認知症が進行し、施設に入所されました。

経済的な事情があり、娘さんが点滴を行うと、材料費のみで安くなる、と算段したようです。

看護師さん』なのだから、良識を持って発言してほしい。

非常識な要求をしていることが分からない。説明しても分からない。

勤務している『内科クリニック』の『院長先生』も、こんな分からず屋、非常識『看護師さん』を雇用して、大変だなって同情しました。

勤務している『内科クリニック』の話を出すと、『言えません』、『頼みたくありません』って首を振っていたので、職場では『いい顔』してたのでしょう。

自分が恥ずかしくなるようなことを同業者に要求しないでほしい。

一部の非常識な『看護師さん』のために、全体が迷惑する。

どこの社会も同じです。一定の割合で、非常識、自己中心的な人間が存在します。

向き合いたくないので、相手にしないことにしています。