クリニック経営に失敗しない 此処から医療関連業の経営を学ぶ

ヤブ医者だから、クリニック経営に失敗しているわけではない事実

ヤブ医者』だからって、クリニックの経営に失敗しているわけではありません。『ヤブ医者』だからこそ、成功している可能性すらあります。そもそも、患者さんに『ヤブ医者』とバレていませんから。

1)世渡り上手。口がうまい。嘘が上手。

2)人を利用する。医師会、行政、大学などの組織を利用する。

3)宣伝、広告がうまい。抜け目がない。

4)既に医者としての能力よりも、経営者としての能力だけマックスに発揮している。

観察すると、『ヤブ医者』って、自分の能力が無いことを上手に隠しています。医者同士でも、余程のことがないと、『こいつ、ヤブ医者だ』って分かりません。余程のことって、

ポピュラーな病気を知らない。知らない病気でも平気で薬を出そうとする。

『恐ろしいレベルで癌、膠原病を見逃している。』、『病気を見逃していることすら分からない。』

患者さんを見捨てる。患者さん、ご家族に暴言を吐く。

などがあると、『ヤブ医者』、『人間として終わっている』って気づきますけど、そういうことって滅多に無いので、医者同士でもなかなか『ヤブ医者』って気づきません。ですので、患者さんって、まず、分からないと思います。

患者さんにバレないように、『ヤブ医者』は、

自分は偉い』と自慢を繰り返したり、『大学病院の教授や、大病院の院長と親しい』と繰り返しアピールしたり、ひたすら他力本願を繰り返します。

患者さんは、『へぇー、色々な先生を知っているんだなぁ』って、思いますし、『困った時は頼ろう』とすら思います。

何が言いたいかと申しますと、『裏を取れない』、『事実確認ができない』からこそ、患者さんは、疑うことなく通院を続け、信じてしまうのです。

ヤブ医者の真似はダメだけど、失敗しないのには理由がある。

ヤブ医者』でも患者さんが来る理由

1)大きなミスがバレていない。

2)偉いと思われている。錯覚を上手く使っている。

3)『寄らば大樹の陰』。大学病院、行政、医師会などの組織にぶら下がっている。

4)宣伝がうまい。良い人ぶるのが上手。

こういうことをされると、人は騙されてしまいます。

んで、正体がバレる時って、

癌の末期で頼る人が居ない。助けてくれって、往診を依頼した時。

年末年始、ゴールデンウィークなどの長期休暇の際、診察、往診を依頼した時。

こういう時、『ヤブ医者』って白状なので、平気で逃げます。他の医者になすりつけます。それで初めて、患者さんは、『こいつ、見殺しにしやがった。』って気づくんですけど、『時既に遅し』なんですよ。

ヤブ医者』って、地元に張り付いて、地域の患者さんをしっかり持っています。自分のクリニックに来させるためなら、なんでもします。

町内会、自治会の寄附

地域紙の宣伝広告への協力

町内会の重鎮、地域の有力者への媚び

こういうことをするので、医療地盤が強固です。ですので、『あのレベルの医者なのに、なんで患者さん、多いのか?』って感じることは頻繁です。

内科では、1日40人。小児科では、1日70人。整形外科では、1日100人を目指す。

結局、『継承』して、強固な『医療地盤』を引き継いていない限り、『新規開業』の場合、『かかりつけ患者さん』をゼロから開拓していくしかありません。

内科:40人』、『小児科:70人』、『整形外科、耳鼻咽喉科:100人』を目指すべきだと思います。このレベル、患者さんが来院くださると、十分に食べていけます。

最初は、『ヤブ医者』の真似をするしかありませんが、露骨に行うと、他のクリニックと喧嘩になります。ですので、

1)大学病院、大病院、近隣病院への挨拶を繰り返し、患者さんを紹介してもらう。

2)訪問看護、介護施設に挨拶に行き、患者さんを紹介してもらう。

地域紙の広告、町内会行事への差し入れを行う。

など、悲しくなる気持ちを捨てて、集患努力するしかありません。

これって、訪問看護ステーション、介護施設、整骨院なども一緒で、やはり情報戦です。多いところに擦り寄って、患者さんを得るしかありません。ただ、軌道に乗ったら、徐々に患者さんって増えてくるので、最初だけだと思って頑張りましょう。

なぜ、潰れるのか?なぜ、経営が上手くいかないのか?

ヤブ医者』でもないし、『経営者』として、無能でもないのに、なぜ、経営が上手くいかないのか?

そもそも、経営が上手くいく、いかないって、初めた時に『80%』勝負は決まっていると思います。

だって、開業に1億5千万円とかの費用をかけてしまったら、黒字になるはずがないです。

1)医療、介護費は、年々、下げられる。人口は減る一方。

2)初期投資が大きすぎて、回収できない。

3)そもそも、巨額な開業資金、設備投資が必要なのか?

4)開業時、周りにいる人間は、1年後、責任を取るのか?

5)日本人は、貧しくなっていく。

冷静に考えれば、考えるほど、背筋が凍ります。だって、『がんばられる先生を応援』、『皆様の幸福を願って』とか、謳ってるけど、『単にビジネス』なだけですから。

内科のブラックを例に挙げますけど、

レセプト枚数:月:800枚程度。月の売り上げ:1千万円

医療地盤は相当に強い。

理事長就任20年。現在、49歳。20年経っても69歳。

この条件ですけど、年間の黒字は、1500万円程度ですよ。1億以上の資金を投じたら、返済するのに7年かかる訳です。それ以外に設備投資、人件費の増加、もちろん、自分の給与もあげたい。そういうのを考えると、1億返すのに、10〜15年はかかります。

新規開業』で1億以上って、相当に厳しいはずです。冷静になった方がいいです。

介護施設、訪問看護ステーションの開業資金をよく知りませんが、全く同じですので、初期投資を抑えないと、経営は失敗します。

最近、『開業支援の企業』や、『新規開業』の先生と話す機会が多いので、ブラックなりに警報を発令しているのですが、気持ちが大きくなっているのと、『開業支援の企業』に張り付かれていて、口出しできません。

1年後でも5年後でも20年後でも、開業して幸福になるためには、経営を軌道に載せて、良い医療や、良い介護を継続して提供できるか?です。だから、最初が肝心なんですが、無茶している人が多くて心配です。余計なお世話ですが。。。

開業支援の企業』は、ビジネスです。くれぐれも心に刻んでください。どれだけ利益を上げるか?しか考えていませんよ、この人たちは。。。

最後に残るのは、『ご本人とご家族』、『借金と建物』、『銀行』、『税理士の先生』であるってことを忘れずに、一緒に頑張りましょう٩(๑❛ᴗ❛๑)۶