クリニックの個別指導は大金が動きます

『個別指導』って何なのか?

『個別指導』って、いかにも、個人に特別に指導してもらえるって雰囲気の言葉ですが、医療業界での『個別指導』って、『厚生局』(厚生労働省の支店みたいなところ)が医療機関に対して、

『おめえ、医療費、高すぎんじゃねえか?』

『おめえ、適当なこと、やってんじゃねえか?』

『おめえ、違法なことやってんじゃねえか?』

って、注意と『返金要請』のことです。

『厚生局役人』:それは違います。適正な医療が行われているか?確認するためです。

ブラック:じゃあ、なんで、医療保険点数の高い順番で、しかも、各診療科で呼ぶんですか?適正ではないと、医療費が高くなるんでしょうか?

『厚生局役人』:(無言)

適正な医療を行なっているか?って確認で『個別指導』を行うのなら、『内科』、『整形外科』、『小児科』とか、各診療科の医療費の高い順、上位4%とかで、呼び出すはずありません。

患者さんからの連絡や、医療従事者からの内部告発のあった医療機関にだけ、『個別指導』を行えばいいので、『明らかな医療費抑制策です』。

●反論があるなら、『厚生労働省』、『財務省』、いくらでも反論してください。実際、医療費の高い順、単純作業で呼び出してるでしょ?

『個別指導』って、各地区の『厚生局』と、『役所の福祉課』が、対象医療機関に対して行います。

ブラック、職務上、管轄区内の『個別指導』全てに出席しますけど、困るんですよ。なんと言っても、『個別指導』って、平日の昼間に行うので、クリニックを休診にして出席しています。

生活保護の患者さんに対する『ヤブ医者』の横暴医療

頑張っている先生が、たまたま『患者さん一人当たりの保険点数が高く』、呼び出されたのなら、医師会員の先生ですし、無茶苦茶な『返金要求』されないように参加しますけど、

市役所の『福祉課』から呼び出された医療機関って、相手の患者さんが生活保護だからって、もう、無茶苦茶にボッタクリ医療を行なっていて、絶句するんですよ、毎回。

医療機関A:内科、外科、整形外科、リハビリテーション科

『個別指導理由』:医療請求額が高額であり、過剰医療の疑いがある、ってことでした。

もう、月に20万円とかの請求額がおかしいでしょ?患者さんが生活保護を受給されていて、自己負担がないことをいいことに、

●月:20回以上の往診。

●2018年5月から、毎月、血液検査。5年間、よくぞ毎月採血したって感心しましたよ。

●ビタミン剤、保湿剤、湿布などを、処方箋料目的で、少量ずつ、月10回以上、処方。

●病名が、『大腸癌の末期』、『重症肝不全』、『重症心不全』、『るいそう』、『重度の呼吸不全』、『糖尿病』、『高血圧』など、30病名以上。

福祉課役人:A先生。この患者さんは、主な病名は何ですか?

A院長:カルテに記載してあるだろっ。主な病名って何だっ。失礼だぞ(って、激怒)

福祉課役人:申し訳ございません。ただ、病名があまりに多いものですから、専門的なことはわからないものでして、、。

A院長:分からないのに平日の昼間、忙しいのに、お前たちは呼びつけるのかっ(でかい声で怒鳴る。)

もう、この時点でブラック、限界でした。(おめえ、『閑古鳥クリニック』のくせして、怒鳴るな。んで、こんだけ病名ついて、普通、5年も経ったら死んどるわって思いながら。。。)

ブラック:大腸癌の末期と診断した根拠は?(カルテをペラペラ捲る)肝不全って病名が3年以上ついてますけど、血液検査では、肝硬変にもなってないですね。肝硬変の時期、肝炎の時期はあったんですか?

A院長:(無言)

ブラック:A先生。『福祉課』は、返金を要求しませんから、しかるべき病名をつけて、カルテを記載してください。ただ、『厚生局』は、全て返金になりますので、『厚生局』の『個別指導』に耐えうる適正な医療をお願いします。

って、適当に場をなだめておきました。(多分、『厚生局』の『個別指導』に呼ばれます。時間の問題です)

市役所の『福祉課』から『個別指導』で呼び出されても、『返金』にはなりません。平日昼間の1〜2時間、役所の指導につきあって、『へいへい、わかりました』って言っときゃいいです。

まあ、ブラックも、『正しい医療がぁーーー』、『適正な医療がーーー』、『医療費抑制がーーー』って言うつもりはないので、上手に売り上げを伸ばしてください。

ただ、『厚生局』は、こんなに優しくないです。まず、カルテを30人分、用意します。

『厚生局』って、相当に『重箱突っつき系』なので、2週間前に10人分、1週間前に10人分、『個別指導』の前日に10人分、カルテを指定してきます。『カルテの改ざん』、『加筆』を防ぐためでしょう。

1週間前までなら何とかなりますけど、前日の10人分の不備を補うのは難しいです。

●インスリンの注射方法の記載が無い→返金

●褥瘡の大きさ、深さなどの記載がない→返金

●往診時間が短い。不適当→返金

って感じで、ガンガン指導、返金要請してきます。クリニックで最高3600万円、返金した先生が居ました。

これって、あくまで『返金要請』なんですよ。なので、強気な先生がいて、

強気な先生:返金要請。要請であって命令でも義務でもない。返金しません。

厚生局役人:わかりました。→『再指導(個別指導2回目)』→『現地監査』へ発展。

強気な先生の病院に直接乗り込み。カルテ、リハビリカルテなど全部チェック。んで、ここまできたら、『厚生局の局長』クラスも怒っています。結果、

〇〇病院:医療費不正受給:3億8千万円

って、新聞にデカデカと報道が出て、評判ガタ落ち、患者さん激減ってなるわけです。

とりあえず、ブラックは、午後休診して、『個別指導』に参加してますから、呼び出された先生、喧嘩したりせずに穏便に終わらせてください。

最悪は、『個別指導』→『再指導』→『指導中止』→『監査』→『保険指定医療機関の停止』です。

『保険指定医療機関の停止』になった先生、一人いました。『勃起不全薬』をネットで販売していました。んで、利益:4000万円。。。儲かるんだね、ネット販売って。

患者さん、医療従事者の方も、ボッタクリ、たかり系クリニックは、避けた方がいいです。

●医師としての能力に疑問がある。

●患者さんが少なく、売り上げが少ないから、一人当たりの患者さんの売上を上げるべく、ボッタクリ、たかり系で生きている。

●関わるとロクなことがない。

ってのが、避けた方が良い理由です。患者さんもご家族も、医療従事者の方々も関わらないように、お気をつけください。