儲けるためのクリニック 受付事務 両替、お釣り対策

当院の医療事務、受付の方法。

◉クリニック開業、クリニック経営の際、具体的な数字を知ることが難しかったので、当院のスタイルを記載いたします。

(当院の方法ですので正解ではありません。ご了承ください。)

⚪︎クリニックの受付に置いてある現金は幾らぐらいか?

当院は、内科、循環器科です。レセプト枚数 月:850枚程度。1日の患者さん来院数:40人〜80人程度です。

受付事務には、現金:15万円を置いてます。当初、10万円でしたが、受付事務さんから増やしてほしいと要望がありました。

・クリニックの受付で支払いを行うことがあります。(神社の寄付や組合の支払いなど。)

・注射器、ガーゼなどの医療用品は、卸業者が納入してくれます。現金での支払いは行っていません。

・受付に置いてある現金を使用することは殆どないので、お釣り用です。

・受付内の現金:15万円に関して、毎週、受付事務員さん全員で確認、報告してもらいます。また、不定期に院長が現金の確認を行なっています。(未然にトラブルを防止するためです。嫌な思いをさせないように気をつけています。)

⚪︎クリニックの小銭は、どうするのか?

1週間に1度、午前中の診療時間内に医療事務さんが銀行に両替に行っています。500円硬貨が直ぐに無くなります。

・500円硬貨:100枚用意していますが、1週間でなくなります。ダントツで使用頻度が高いです。2日で足りなくなることもあります。

・患者さんの多くは、5000円札、1万円札でお支払いになりますから仕方がありません。

・かかりつけ患者さんの中には、お若い方も増えています。カードでのお支払いができるようにしたいとも考えています。

・銀行には、往診車で行くように指導しています。事故を起こすと困ります。就業規則にも記載していますが、業務の際に自家用車を使用しないように徹底した方が良いと思います。

(ガソリン代も高騰しています。自家用車を使用すると、ガソリン代は職員さんの自腹になってしまいます。)

・昼休み、昼食や昼食の買い出しついでに両替えに行く場合、クリニックのお金を落としたり、盗難に遭うリスクも考えておいた方が良いと思います。

・セルフレジを導入した場合:投入した硬貨、お札が、セルフレジ内部で再度、使用されるタイプがあります。このタイプのセルフレジは高額です。しかし、それでも500円硬貨は不足すると思います。

⚪︎クリニックに貯まった現金は、週に1回、回収します。(お釣り、支払い用の15万円以外)

・以前にも記載しました。クリニックの経営を把握するため、また、トラブル(横領、盗難など)の防止のため、週に1回、院長に現金を渡してもらいます。

・毎週、決まった曜日に現金、日々の収入金額の表を提出してもらいます。

○例)当院のスタイルです。

7月1日(金) 外来人数:44名 訪問診療:2名 入金:66324円

7月2日(土) 外来人数:38名 訪問診療:0名 入金:49184円

1週間分をまとめ、1ヶ月分をまとめ、決算最終の5月末で1年分を締めてもらいます。

毎週、毎月、毎年の受付現金収入を見ていると、クリニックの経営が見えてきます。

⚪︎医療事務さんの人数は、どれくらいが良いのか?

・決まりはありません。外来患者さんの数に合わせて医療事務さんの人数を調整します。1日の外来患者さんの数を見ながら雇用するしかありません。

・新規開業の際には、常勤医療事務さんが2人から開始される先生が多いですが、2人だと、急病、ご家族の急用、子供さんの学校行事の際に有給を取りにくいと思います。医療事務さんが2人だと、休む際、もう1人に気を遣ってしまいます。

・評判の悪いクリニックは、医療事務さんが1人か2人です。常勤でなくとも、パートの方を採用し、有給が消化しやすいように、また、レセプトでの残業が増えないようにした方が離職率は下がるようです。

・レセプト、レセプト請求、会計の締めなどを考えると、3人〜4人の医療事務さんが必要と考えています。

・残業を減らし、業務を効率化するためには、電子カルテは必須だと考えています。

医療事務さんの作業方法。

◉医療事務さんの業務分担を作ります。全員が同じ作業ができるように教育します。

・医療事務さんの作業 1)受付、2)会計、計算、3)処方の3種類に分けています。

1)受付:窓口で患者さんの応対にあたる。

2)会計、計算:受付でのお支払いに対応する。窓口の入出金管理も行う。

3)処方:院長の処方を確認し、処方箋に間違いがないか?確認します。

1)〜3)の作業をローテーションで行うようにしています。電話の応対は医療事務さん全員で対応しますが、看護師さんも対応しています。

クリニックを健全に経営するため、医療事務さんは非常に大事です。入って直ぐの受付に立っているのですから、クリニックの顔です。

医療事務さんの応対、言葉遣いが悪いと、ネットに書き込まれる時代です。

⚫︎医療事務さんを多めに雇用した方が、離職率が低くなり、結果としてコスパが良くなる。

⚫︎クリニックの医療事務さんが多い方が、残業が少なくなり、経営を圧迫しない。残業時間が多いと退職者が増える。

⚫︎ローテーションで作業をすることで、医療事務業を満遍なく習得することができる。

⚫︎苦手な業務(レセプトの締めや予防接種の処理など)から逃げたり、サボる職員さん、能力不足な職員さんが出現しないように気をつけている。

ブラック評)5年前から人任せの経営を止め、心機一転、働きやすい職場を目指しています。改革を始めて3年目くらいから明らかに応募が増えました。現在、医療事務さん、看護師さんは、プラスワン(1人多く雇用する)であり、募集を行っていません。

・子供さんの学校行事、発熱などで休みを取りやすい職場と噂が広まる。ママさん医療事務さんのネットワークで応募が増える。

・クリニックは、他の業種より時給が高い。

・「未経験の方でも可」で募集している。入職して医療事務さんとして成長しつつ勤務できる。

納得しながら考察していますが、人不足、入職の競争率が低かった際に採用した医療事務さん、看護師さんの能力不足が露呈し始めます。

更に職場が良くなり、勤務条件も周囲の企業やクリニックよりも良いので、益々、応募が増えてきます。応募が増えると、競争率が高くなり、結果、相対的に能力の高い方が入職される傾向が強まります。

・人柄が良い。自然な笑顔を作ることができる。姿勢が良い。所作が綺麗。

・成長しようと努力する。周囲との協調性が高い。人を思いやることができる。

・クリニック全体、経営者の意向を汲み取ることができる。経営計画を理解している。

凄いと感じたのは、職場に誇りを持ち始めて、職員さんのご家族やママ友の方などが患者さんとして受診されるようになりました。

良い職場を作ろう、離職率を下げようと、従業員さんを多めに採用して、残業を減らすように努力しました。人件費が心配でしたが、結果としては離職率が下がり、残業が減り、人件費は微増程度です。口コミで患者さんが増えています。

人柄の良い方のご家族、お友人は、同じく明るくて人柄が良いので、かかりつけ患者さんの雰囲気も良くなります。成長過程では、人件費の高騰には目を瞑った方が良いようです。

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