花粉症の時期。花粉症の薬は、市販薬と『クリニック』受診 どっちが得なのか?
◉花粉症の季節真っ只中です。花粉症(以下、『アレルギー性鼻炎』)の患者さんが多いです。
◎2月〜3月は、スギ花粉、4月〜5月は、ヒノキ花粉による『アレルギー性鼻炎』です。
『アレルギー性鼻炎』で受診する『クリニック』は、『耳鼻咽喉科』、『内科』、『アレルギー内科』が良いですが、
・アレルギー専門でなくても、理解のある先生だったら、アレルギーの薬(抗ヒスタミン薬)を出すことに抵抗はありません。
・当院は『循環器内科』ですが、『アレルギー性鼻炎』の薬を希望される患者さんが多いです。
・『コロナウィルス感染症』が拡大し、『クリニック』、『病院』には近づきたくないって方は多いでしょう。
・『ドラッグストア』も同じです。解熱剤、冷えピタシートとかを買いに来られている発熱者が居るかもしれません。
◉『ドラッグストア』で『アレルギー性鼻炎』の薬を買うのと、『クリニック』で処方してもらうのは、どっちが得なのか?検証してみます。
(ジェネリックの種類、薬局の調剤料で誤差があるかもしれません。御了承ください。)
●『ドラッグストア』で販売している『アレルギー性鼻炎』の薬、『アレジオン』の値段を調べてみました。
・アレジオン(20mg)1日1錠:6錠入り:1518円(税込)
・アレジオン(20mg)1日1錠:12錠入り:2178円(税込)
・アレジオン(20mg)1日1錠:24錠入り:3989円(税込)
●『クリニック』を受診した場合。
・初診料:368点 処方箋発行:68点 一般名加算:5点(ジェネリック医薬品のため)
合計:441点 1点10円なので、4410円。3割負担だと1323円。10円未満は切り捨てです。
⚫︎『クリニック』を受診して、『アレルギー性鼻炎』の病名で『アレジオン(ジェネリックも可能)』を30日分処方してもらった場合。(1週間分でも1ヶ月分でも変わりません。)
・『クリニック』でのお支払いは、3割負担の方で 1320円です。
⚫︎『クリニック』で発行してもらった処方箋を持って薬局に行き、薬を受け取ります。
アレジオン(20mg)1日1錠の薬価:67.4円 30日分 67.4円×30日分=2022円
アレジオン(20mg)のジェネリック医薬品の薬価:21円〜28円 高い方の28円でも、28円×30日分=840円
薬局での手数料は、調剤基本料:42点としても、 1点=10円として420円、3割負担で126円。10円未満は切り捨てなので、120円。
アレジオンのジェネリックだと、薬代:840円、薬局の手数料:120円 合計:960円です。(薬剤師の先生にご確認ください。ちょっと自信がありません。ただ、大きく値段は変わらないはずです。)
『クリニック』の診察費用:1320円+『薬局』の薬代:960円 合計:2280円
結果)
⚪︎『ドラッグストア』 アレジオン(20mg)24錠 3989円(税込)
⚪︎『クリニック』の診察代+『薬局』の薬代 アレジオン(20mg)のジェネリックの場合 2280円
⚪︎『クリニック』の診察代+『薬局』の薬代 アレジオン(20mg)の場合 3342円
(アレジオン処方だと、『クリニック』の一般名加算が無くなるので、多少、上下します。)
●『クリニック』で、アレジオンのジェネリック医薬品を処方してもらい、薬局で薬を受け取ると、30日分処方で、月:3989円ー2280円=1709円、コストカットできる。
ブラック評)
アレジオンに関しては、ジェネリック医薬品が出ているので、面倒だけど、保険証を持って『クリニック』に行く方が安上がり。
・アレジオンって、ガンガンCM流してますけど、分かる気がします。24錠で3989円って、高いですよね?
・箱代とCM、ネットなどの宣伝広告費がかかる分、高いのでしょうか?
・24錠=3989円 1錠=166.2円 医者が使っている薬本には、1錠=67.4円って記載してあります。
・1錠100円近く、値段が高い。市販薬の闇を見てしまったようで怖くなってきました。世の中、品物の原価って、こんなものですから仕方ないのかもしれません。
花粉症の期間って、1月〜3月くらいまでなので、3ヶ月間です。1709円×3ヶ月=5127円 1シーズンでコストカットできます。
『クリニック』、『ドラッグストア』、どちらを選ぶかは、価値観です。
1シーズン、5127円、コストカットできた。本当は、市販のアレジオンは24錠しか入ってないので、実質、3ヶ月分ではありません。
実際、市販薬を買い続けると、もう少し、『クリニック』の方が安上がりになるはずです。
しかし、1700円という値段に加え、診察時間や診察を受ける、などの面倒な点が『クリニック』にはあります。
しかも、医者が優しく丁寧とは限りません。
⚫︎『クリニック』、『病院』で待つのが嫌な方。
⚫︎『医者』と会うのが嫌だし、『クリニック』、『病院』の受付で色々と尋ねられるのが嫌な方。
⚫︎『クリニック』で待って、『薬局』でも待つなら、1700円高くても、『ドラッグストア』の方が気が楽。
⚫︎『保険証』が無い方。
⚫︎そもそも、『医療機関』を受診するのが嫌な方。
⚫︎『ドラッグストア』で、他の物も買うので、構わない。
◉1ヶ月、1700円しか安くならないなら、診察とか診察時間とか面倒なことを考えない『ドラッグストア』の方が、時間、労力、会話するのが面倒、などの理由から、コスパが良いと考える。
*情報として、『ドラッグストア』でアレジオンを購入すると、『クリニック』の1錠=67.4円よりも、1錠=166.2円って割高で販売していますよ、って情報を記載したかっただけです。
*『ドラッグストア』でも、『クリニック』でも、お好きな方を選ばれて下さい。
アレルギー検査は、すごく高いです。
もし、『クリニック』で『アレルギー性鼻炎』の処方を希望された場合、診察、処方だけだと、『ドラッグストア』でアレジオンを購入するより、1ヶ月1700円、割安になります。(アレジオンのジェネリックを処方したと仮定して)
●『アレルギーの検査』を勧められた場合、診察、検査費用が高いので、理解しておきましょう。
●アレルギーの検査、『アレルゲン(アレルギーの原因)』を調べる検査がある。これが高いです。
●血液検査を行い、『アレルゲン』を調べますが、『アレルギーView 39』という名の検査です。
●『アレルギーView 39』は、スギ、ヒノキ、ハウスダスト、小麦、エビなど、39項目のアレルゲンを調べることができます。
→人気の検査ではありますが、費用は覚悟しておいた方が良いです。
・『アレルギーView 39』、『非特異的IgE(アレルギー反応を見る検査)』がアレルギー検査の代表です。
・『アレルギーView 39』、『非特異的IgE』:1546点
・血液検査判断料:144点、生化学判断料:125点(血液検査の医者の判断料) 269点
⚫︎1546点+269点=1815点。1点10円なので、18150円。
⚫︎3割負担の方は、血液検査でアレルギー検査のみで、18150円×3割=5445円
⚫︎アレルギー検査だけじゃなく、炎症反応とか白血球の数とかも血液検査で見るので、これ以上、支払いは増えます。
*それでも、アレルギーの検査を受けたい方は、検査を希望されると良いです。花粉、ハウスダスト、エビ、カニ以外にも、ネコ、イヌ、カビ、バナナ、キウイとかを調べることができます。
*希望される方には感謝される価値のある検査ですが、勧められて行った場合、予想以上に費用が高い検査なので、びっくりされます。
◉『アレルギー性鼻炎』の薬が欲しいだけの方は、アレルギー検査は受けないでも良いです。
◉『アレルギー性鼻炎』の理由が、本当に『スギ花粉』、『ヒノキ花粉』なのか?調べたい方は、検査を受けても良いです。
◉『アレルギーView 39』で、『スギ花粉』、『ヒノキ花粉』に反応が出れば、アレルギー反応を有していると判断できますが、
→『反応が陰性であっても、アレルギーが無いと否定できる検査ではない』という検査ですので、ご理解した上で検査を受けましょう。
(『アレルギーView 39』で『エビ』、『カニ』にアレルギー反応が無かったから、『エビ』、『カニ』は大丈夫ってことではない、という検査です。)