ブラックのクリニックには、看護師長さんは居ません
ブラックのクリニックには、『看護師長』というポジションは存在しません。
7名の看護師さんが居られます。常勤看護師さん:2名、短時間型常勤看護師さん:1名、パート勤務看護師さん:4名の構成です。
常勤看護師さん:2名とも40歳代
短時間型常勤看護師さん:40歳代
パート勤務看護師さん:30歳代〜60歳代
幅広い年齢構成ですが、『常勤看護師さんが看護師長に成るべき』って考え方は古いです。『看護師長』って、手当がある分、責任があり、注意を受ける立場ですし、同僚からの要望も多いですし、、、。
性格的に向き不向きがあるので、『勤務形態』や『勤務歴』で決めるものではないです。
『だって、看護師長でしょ?』、『看護師長なんだから』って言われる辛い立場です。ブラック、『看護師長』というポジションに反対でしたので、15年前に『看護師長』を廃止しました(『看護師長』だった方が、70歳で退職されて、そのまま放置していました。)
全員が横並びってのも悩ましい
『看護師長』を置かないと、責任の所在が不明であったり、職員さんが増えてくると、組織図が不明瞭になります。これって、『怒ったり』、『注意したり』するつもりはないですけど、
1)診療、看護、検査体制を変更する場合、一人一人に指示をしなければならない。
2)職場の緊張感が保ちにくい。
3)『看護師長』を置かないまでも、系統だって仕事を進めてほしい。
まあ、正直に記載すると、『全員に目が届かないし、適当に仕事されると困る』ってことです。
『看護師長』って、そもそも、名前がダサくない?って感じていて、『チーフ』ってのも、『ちょっと、ちがうな。。。レストランとか、飛行機の中っぽいし。。。』ってことで、ブラックのクリニックでは、
『看護部門リーダー』:短時間型常勤の40歳代の方
『看護部門サブリーダー』:パート勤務の30歳代の方
『リーダー』、『サブリーダー』を任命しました。『リーダー手当:月:7000円』、『サブリーダー手当:月:5000円』をつけました。
大事なことは、『リーダー』、『サブリーダー』も、注意するための役職ではないし、もちろん、怒るための役職でもありません。さらに言えば、責任を追求するための役職でもありません。
もっとも大事なことは、『会社(クリニック)の理念を守る』ように仕事を進めてほしい、経営者を含め、職員さん全員が同じ方向で働いてほしいって理由で『リーダー』、『サブリーダー』を配置しています。
ブラックのクリニックの理念
1)患者さまに対して、常に誠実、丁寧、謙虚であり、良質な医療を提供する
2)常に自己研鑽を重ね、医療人として、人間として、成長できるよう、努力を継続する
3)常に最新の医療情報を充填し、患者さまに提供できるように準備を怠らない
4)あたたかく、働きやすい職場の構築を目指す
漠然としていますけど、この理念を掲げ、この理念に沿って働けていますか?ってことです。これって、経営者、院長も例外にはなりませんから、『偉そうな言動』、『患者さんに威圧的』、『職員さんを怒鳴る』など、あり得ません。
経営者自身が『経営理念』を守れないと、誰も言うことをきかない状態に陥りますし、『経営理念』が廃れてしまいます。『経営理念』を掲げる以上、院長自体も自律、自制、努力を徹底します。そうすることで、初めて、『経営理念』が生きてきます。
『経営理念』って、『大義名分』なので、『経営理念』が守れない職員さんって、居心地が悪くなって退職されます。
●『自分勝手』、『悪口ばっかり』、『協調性がない』、『権利意識が強すぎる』
●『患者さんに冷たい』、『言葉遣いが良くない』、『冷たい』
『経営理念』にそぐわないし、職場って星の数ほどあるので、ブラックのクリニック以外の職場で働けば良いと思います。
加えて、
○十分に職員さんが居るので、人不足という弱みがない
○周囲の職員さんも、『経営理念』に沿っていないから退職した、と納得している
この2点が非常に大事です。経営者に対して、『人が少ないから、辞められると困るだろ』って態度で臨む職員さんが居ますので、そうならないように、職員さんは、常に『プラスワン』、一人多めに配置しておくようにした方が良いです。
話が逸れてしまいましたが、例えば『診察の補助の際、血圧を測定する時に〇〇してほしい。』、『診察時間を短縮するため、〇〇してほしい。』、『車椅子の患者さんに対して、〇〇してほしい。』ってことは、『リーダー』、『サブリーダー』に伝えて、徹底してもらいます。
逆に、『患者さんに対して、▲▲なことがあった。気をつけてほしい』ってことも、『リーダー』、『サブリーダー』に伝え、且つ、本人だけにも注意します。
『リーダー』、『サブリーダー』にとって、心の負担に成らないよう、且つ、『経営理念』を貫き、良い職場にするため、って意識づけることが大事です。
業務ごとに指名し、完遂してもらう
ブラックのクリニックでは、入社された方全員に、適性検査『CUBIC』を行なっています。まあ、完璧ではないですけど、誰が細かい仕事が得意で、誰が大雑把な性格か?大体、わかっています。加え、一緒に働いている時間と経験が、その適性を証明し、後押ししてくれています。
ってことで、『サブリーダー』と、非常に几帳面な常勤看護師さんに対して、
◉インフルエンザワクチンの在庫管理を任せています
結果、毎年、インフルエンザワクチン不足や、在庫余りに悩まないで済んでいます。毎週、『サブリーダー』と常勤看護師さんが、ワクチンの進捗率、前年同月比、在庫を報告してくれます。
◉在宅訪問診療のスケジュール管理、居宅訪問看護指示書の提出
ブラックの在宅訪問診療のスケジュールを組み、訪問看護指示書や介護保険の作成など、最も、ブラックとのコミニケーションが大事な仕事ですが、これは、『リーダー』が責任を持って管理し、書類は全員がサポートしています。
在宅訪問診療という業務が、クリニックの理念に沿っており、且つ、財務貢献が高いと教育しているからだと思っています。
◉面接に同席してもらいます
面接の最初から最後まで同席してもらう必要はありません。面接は、経営者がイニシアチブを取るべきなので、面接が終了し、適性検査までの間の10分程度、『リーダー』、『サブリーダー』に入室してもらい、面接に訪れた方と話してもらいます。また、面接を受けている方から質問もしてもらいます。
『往診って多いんですか?』→当院は、院長がお一人で往診に行かれますので、採血、注射などが月に数回、ある程度です。
『休日の呼び出しはありますか?』→医師会の訪問看護ステーションに依頼していますので、ありません。
『外来患者さんの注射って多いですか?』→採血を含めて、多くて1日20人くらいだと思います。
って感じです。
まあ、内容はどうでもよくて、『リーダー』、『サブリーダー』と面接を受けにきた方の人間的な相性を確認してもらっています。やっぱ、生理的に受け付けないってこともあるでしょうから。。。
最も大事なのは、『リーダー』、『サブリーダー』二人、面接に同席してもらうってことです。一人だと責任を感じてしまいます。
会社(クリニック」)として成長し、この情報社会、資本主義経済を勝ち抜くためには、かなり徹底しないとダメだと考えています。
●『腐ったリンゴ』を放置してはいけません。『経営理念』を掲げて、『腐ったリンゴ』を職場に入れない。『腐ったリンゴ』を職場に産まない。『腐ったリンゴ』を職場に放置しない。ブラック、とことん、徹底しています。
逆に、ここまでやるからには、経営者も相当に気合を入れて自律しなければ、誰も付いてきませんので、頑張りましょう。頑張っていると、職員さんも明るく、楽しく、優しく、笑顔ニコニコな職場が出来上がります。