内科クリニック 11月の全国平均売り上げ 財務の考察

11月の内科クリニックの全国平均

全国の経営熱心なクリニックの院長先生が、税理士の先生とデータを共有しています。そのデータを毎月、拝見し、全国の平均と自分のクリニックの財務の動きを比較してみるって、ブラック、毎月、行なっています。

2021年11月 全国の内科クリニック 平均売上高 871万円

2021年11月 全国の内科クリニック レセプト平均枚数 824枚

11月って、30日までしかなく、『文化の日』、『勤労感謝の日』があり、サービス業、小売、医業にとって、相当に辛い月です。診療日数が少なく、また、インフルエンザも流行していませんので、売り上げ、患者さん数も少なめです。

コロナウィルス感染症が沈静化していたので、昨年と比較すると、レセプト枚数は増えていました。(売り上げは同じ程度。)以下、昨年のデータです。

2020年11月 全国の内科クリニック 平均売上高 872万円

2020年11月 全国の内科クリニック レセプト平均枚数 753枚

レセプト枚数』は、前年同月比+9.4%(753枚→824枚)なのに、『売り上げ』が、-0.1%(872万円→871万円)と、伸びていないってのは、辛いです。患者さんは戻り始めたけど、検査が思った以上にできなかったのか?一人当たりの保険点数が下がっています。

患者さん一人当たりの月単価

●2020年11月:1158点→2021年11月:1057点

患者さん一人当たりの月単価』が、-8.7%って、凄く下がってるので、患者さんの数が増えても売り上げ、伸びるはずないっていう。。。

これって、1点=10円ですので、『患者さん一人当たりの単価』:11580円→10570円って、1010円も下がると、さすがに売り上げは伸びないですよね。全国の内科の先生は、苦戦されているのかもしれません。

ブラックのクリニックの11月

赤字であろうが、黒字であろうが、正直に記載するってのが、ブラックの主義ですので、2021年11月の売り上げを振り返ってみます。

2021年11月 ブラックのクリニック 売上高 947万円 (全国平均:871万円)

2021年11月 ブラックのクリニック レセプト枚数 828枚 (全国平均:824枚)

2021年11月 ブラックのクリニック 患者さん一人当たりの月単価 1144点 (全国平均:1057点)

全国の内科の先生とレセプト枚数は変わらなかったのに、『患者さん一人当たりの平均単価』が『87点』違うだけで、こんなに違うのか、って驚きです。

11月、在宅の患者さんが亡くなったり、意識して血液検査、検尿検査などを頑張り、『患者さん一人当たりの単価』を伸ばせたことが大きかったです。

平均来院回数も多かった

患者さんの来院回数』って、なかなか増やすのは難しいですけど、『患者さんの来院回数』も多かったです。

これって、1人の患者さんが、月に何回、クリニックに訪れるか?って数字です。

高血圧の患者さんに内服薬を30日分処方して、その患者さんが月に1回しか来なければ、来院回数:1.0です。当たり前ですけども。。。

2021年11月 全国の内科クリニック 平均来院回数 1.26回

2021年11月 ブラックのクリニック 平均来院回数 1.34回

レセプト枚数は変わらないけど、一人当たりの単価が高くて、来院回数が多ければ、売り上げが良いのは当たり前ですね。。。別に来てくださいって言ってるわけではないですし、処方も30〜60日処方にしていますけど、ご高齢な患者さんが多いので、検査結果を聞きに来院されたり、寒くて風邪を引きやすかった、とかが、来院回数が多かった理由かもしれません。これは、ちょっと、わからないです。。。

自由診療の売り上げが大きかった11月

11月のクリニックの売上って、1040万円だったんですけど、そのうち、『107万円が自費診療』でした。

107万円の殆ど全てがワクチン費用だと思います。やはり、『インフルエンザワクチン』をガンガン接種したり、『肺炎球菌ワクチン』を常に15人分、在庫を置いておき、患者さんの希望があれば、すぐに接種したのが大きかったです。

肺炎球菌ワクチン』って、使用期限が長いので、5人分とかの在庫だと、夫婦で接種する方が来られたり、テレビで取り上げられたりすると、すぐに在庫が枯渇してしまいます。

10月、11月、12月は、いかに『期間限定の特需』である、『インフルエンザワクチン』、『肺炎球菌ワクチン』を接種して、自費収入の売り上げを伸ばすかってのが凄く大事だなって思っています。

往診車、病院車(ブラックのセダン)の修理代、車検費用から、福利厚生(職員さんへのプレゼント、差し入れ)などの費用を計上しつつ、

2021年11月 純利益:155万円 って非常に上出来でした。

12月って、ボーナスはあるし、年末休暇で診療日が少ないし、お歳暮とか、保険料の支払いはあるし、大丈夫かな?って感じています。

12月に関しては、相当に意識して診療をおこなっています。無理な検査はしていませんけど、良質な医療を提供しつつ、頭の片隅(ってか、脳の半分くらいかも)で『売り上げアップ』を考えて診療しています。

クリニックばかりでなく、経営されている方にご参考いただけますと幸いです。皆様、一緒に頑張りましょう。